マンションで外構耐用年数に注意する理由
駐車場や駐輪場・フラワーガーデンなどを新設、またはリフォームすることを外構工事といいます。この工事は一般戸建てはもちろん、マンションやアパートといった集合住宅の敷地内でも実施するものですが、マンションの場合は外構工事の耐用年数に注意する必要があります。
なぜマンションだと工事の耐用年数に注目しないといけないのか、それは工事に掛かる費用が非常に高額になるので、住民たちはあらかじめ費用を長期間プールしておかないといけないからです。大型マンションが数多く存在する埼玉の場合、約2,600平方m以上の敷地面積のマンションが2020年2月現在で計520棟あります。これらのマンションで外構工事をおこなう場合の工事費用は約8,000万円となるため、毎月1万円の工事費用を各家庭から徴収しても工事費用を賄うには約5年は必要です。つまり、埼玉の大型マンションで外構工事を実施するなら、5年以上の耐用年数がある施工をしないと経済的な負担が重く伸し掛かるという訳です。
埼玉で実施されている各外構工事の平均的な耐用年数
外構工事には駐輪場・駐車場・フラワーガーデン等がありますが、この中で耐用年数に注意をするべきものは駐輪場と駐車場です。マンションだと毎日多くの住民が共同利用するので必然的に劣化がしやすく、常に良好状態を保っておきたい設備でもあります。埼玉には現在計140軒の外構工事会社がありますが、これらの会社で実施されている駐輪場・駐車場の耐用年数の平均は約9年間となっています。
駐輪場の場合、屋内型であれば約15年ですが、屋外型でなおかつPC素材屋根の設置だと6年間と短いのが特徴です。これは雨風がダイレクトに設備に当たり、PC素材が劣化しにくいことが耐用年数を短くしているといえます。駐車場であれば約12年で、コンクリートをベースにした駐車場はより耐久年数が高い16年となっています。外構工事の場合は使用する素材によって平均的な耐用年数が異なるので、施工時は素材にも着目する必要があります。
まとめ
以上、埼玉のマンションを例にあげた外構工事で耐用年数に注意する理由と、設備ごとの平均的な耐用年数の紹介でした。戸建て住宅であれば各家庭で外構工事費用を捻出することになりますが、マンションの場合は共同設備となるので工事費用も分担しなくてはいけません。工事範囲が広く、高額な費用が必要で耐用年数に見合っただけの費用を準備するのも時間が掛かります。そのため少しでも耐用年数の長い施工を実施して、施工回数を減らすことが重要視されます。